突然ですが、あなたは基本情報技術者ってエンジニアにとって必要だと思いますか?
自慢することでは無いですが、私は運良く基本情報技術者試験に社会人1年目で取得することが出来ました。
一方で私が所属している会社にはシステムエンジニア歴15年以上で基本情報を取得していない人もちらほらいるんですよね。
(余談ですが、基本情報技術者は長いのでよく「基本情報」と略されたりします。本記事でも今後は基本情報と記載したいと思います。)
で、基本情報を取得していない人は「そんな資格いらないわ!業務で十分勉強してる」って言い張るんですけど、本当にそうなのでしょうか。
基本情報はいらない?
私の結論ですが、基本情報はエンジニアを続けるなら「必要」だと思っています。
曲がりなりにも現役12年システムエンジニアをやってきて「必要」と感じたのはそれなりに理由がありますが、それについては本記事の後半でご紹介しますね。
本記事のメインテーマは、
「基本情報はいらない」、つまり基本情報の資格を持っていない人は「残念だなぁ」と感じる共通点がいくつかある
ということです。
基本情報を持っていないことで、何かしら損をしまう可能性があるってことでもあります。
もしあなたが、基本情報の資格っていらないの?持っていた方がいいの?っと疑問を感じているならこれから紹介する残念な共通点を読んでみて下さい。
読んだ結果、「こんな人にはなりたくないな」っと感じたなら基本情報取得に向けて頑張って欲しいと思います。
記事の最後には私が感じる基本情報の価値についても書いているので、合わせて読んでもらって更にモチベーション上げるきっかけになれば嬉しいですね。
基本情報未取得者の残念な共通点4つ
早速ですが、基本情報の資格を持っていない人の残念な共通点についてご紹介したいと思います。
全部で4つありますが項目としては以下4つです。
・向上心が無い人が多い(出世欲がない)
・読書をしない人が多い
・資格に対して過度な嫌悪感あり
1つずつご紹介していきたいと思います。
念のために補足しておきますが、資格を持っていなくても優秀なエンジニアはたくさんいらっしゃいますし、全ての未取得者にこの共通点が該当するわけではありません。
私の周りで関わっている人で感じた共通点なので、参考程度に読んで下さいね。
毎回、その場しのぎで仕事に取り組む
1つ目は仕事の取り組み方の共通点になりますが、仕事に対して「その場しのぎ」で取り組む傾向があるということです。
例えば新しい業務で自分が扱ったことが無いソフトウェアを導入する必要があるケースを想像してみて下さい。
本来ならソフトウェアのマニュアルを読み込んで、ソフトウェアの仕様や設計・構築時の注意事項を整理して資料にまとめてから導入作業に入ると思いますが、未取得者の多くはとりあえず導入してお客さんの要件を満たした状態で動作すればOKとする人が多いです。
その結果導入した経験がドキュメントにまとめられておらず、「とりあえず構築して動いた」で仕事を終わらせているのでノウハウが貯まりません。
別の作業員から質問されても、ソフトウェアの仕様、仕組みを大枠から理解していないので「覚えてない、忘れた」の一言で済まされてしまい、チームとしても成長しません。
これは個人的な見解ですが、基本情報未取得者は資格取得のような体系的に物事を学ぶのが苦手で、仕事面にもその影響が出ているのかなと感じました。
向上心が無い人が多い(出世欲がない)
2つ目はキャリア面になりますが、基本情報を含め資格に興味のないエンジニアの多くは向上心があまり無く、出世欲も無い人が多いですね。
会社が費用を出して講習を受ける機会を設けても講習に参加しなかったり、参加しても全く聞いていないことがよくあります。
基本情報など資格をどんどん取っているエンジニアはキャリア設計に向けて必要なスキルを整理して自分から講習を受けたり、ITイベントに参加するなど様々なことにチャレンジしています。
向上心が無い、出世欲が無いこと自体が「悪」とは思いませんが、非常に優れた技術を持っているのに基本情報の資格を持っていないことで、結果的に自分の選択肢を狭めているなと感じることが多々あり、残念だなと感じます。
読書をしない人が多い
3つ目は生活面になりますが、私の身の回りで基本情報を持っていない人(正確には取得する意欲が無い人)の多くは読書をあまりしていないように思います。
ここでの読書は雑誌は含めず、小説やビジネス本などを指しています。
読書のメリットについて私は専門家では無いのでここで深く言及するつもりはありませんが、個人的に「相手の気持ちを読み取る力」や「しゃべる時や文字を書く時の構成を組み立てる力」は読書のおかげで養えたと感じています。
また、エンジニアは先ほどもお伝えしましたがマニュアルや仕様書を読む機会が多いので書いてある内容を速読したり、全体の内容を把握するのにも役立っています。
当然、基本情報などの資格でも書籍を読んで勉強する必要があるので、日頃読書をしないエンジニアはそもそも400ページぐらいある参考書を読み進めるのが苦手と感じている印象がありますね。
資格に対して過度な嫌悪感あり
4つ目は資格に対して過度な嫌悪感を持っているということです。
資格勉強を好きでやっている人は少ないと思います。
私も資格勉強自体は苦手です。
めんどくさいですし、勉強時間を確保するのが大変ですからね。
しかし、資格を持っていない人は資格が苦手を通り越して何となく資格に対して「変な反骨精神」を持っている印象があります。
資格に対して変な反骨精神を持っていない場合、自分が欲しい資格を持っている取得者に対して感じる感情は「すごいなぁ」とか「いいなぁ、私も取りたい」という感じだと思います。
しかし、反骨精神を持っているエンジニアは「け!どうせ資格なんて」とか「ふん、資格を持ってるからって偉そうに」といった「負」の感情を持っているイメージですね。
今お伝えしたような感情を持っている人は基本情報の資格を取らずに10年以上過ごされているエンジニアに多い傾向です。
これも私の推測になりますが、自分を正当化したい感情や自分に対してのプライドが邪魔して資格に対して「負」の感情を持ってしまっているのかなと感じています。
基本情報技術者試験合格の価値
ここまで基本情報を持っていない人によくある共通点をご紹介しましたが、本章では基本情報の価値について解説しておきたいと思います。
私自身の体験、現場で実際に基本情報を持っている人と接した経験をベースに客観的な価値、主観的な価値でポイントをまとめてみました。
何となく理解している人も新しい気付きがあるかと思うので読んでみて下さい。
客観的な価値
客観的な価値としては、2点あります。
1つ目は「キャリアシート上に書ける」ということです。
資格はあなたのスキルを客観的に測る重要な指標になります。
私も派遣でいくつかの会社で面接を受けた経験がありますが、キャリアシートの保有資格に基本情報を記載していると「とりあえずITの基本は理解しているな」と安心してもらえて面接がスムーズにいくケースが多かったですね。
つまり、見ず知らずの人があなたを採用するかどうか判断する際、基本情報の取得有無は大きく影響します。
2つ目は「昇進・昇格に必要になるケースが多い」という点です。
企業によっては基本情報が無いとリーダーになれませんといったルールを設けているところがあるくらい昇進・昇格で重要視されています。
また、基本情報を取得することで一時金がもらえるケースもありますので、金銭的な恩恵が欲しい人は自分の勤めている会社でどのようなルールになっているのか確認してみましょう。
主観的な価値
主観的な価値も2点ありますので、ご紹介します。
1つ目は「業務の会話にある程度ついていける」ということです。
これは若手の頃特に感じたことですが、私自身文系大学出身だったのでITについてど素人で入社しましたが、業務中に先輩が話している会話についていくのに苦労しました。
幸い私は入社前から基本情報の勉強をしていたので、ある程度理解することが出来たので良かったのですが、全く勉強していなかった同期は苦労している人が多く、早い人だと研修後に辞めてしまった同期もいました。
基本情報を取得したことで、IT用語を事前に勉強しているかしていないかは若手の頃は大きな差が出るのは間違いないと思います。
2つ目は「根拠の無い自信につながる」ということです。
ポイントは「根拠が無い」ということです(笑)
性格的な部分もありますが、自分の知らない分野に参入する時はどうしても警戒して臆病になってしまうと思います。
ですが、資格等自分自身のバックグラウンドを証明出来る実績があると「資格を持っているから大丈夫」っと根拠は無いですが少しポジティブな気持ちで取り組むことが出来るんですね。
根拠のない自信って必要なの?っと疑問に感じるかもしれませんが、想像以上に「最初の一歩」を踏み出すのは勇気がいるので、何でもいいので自分の背中を押してくれる実績があることは大切です。
私も若手の頃1人で新しい現場で作業する時めちゃくちゃ不安でしたが、
基本情報を取得出来たから、ある程度の仕事は出来るはず!
出来ることを少しずつ増やしていこう!
と前向きになれた経験がありました。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
何度も言いますが、基本情報を持っていないことが「悪」ではありません。
悪ではありませんが、私の周囲で基本情報を持っていないことで何かしら損をしている人を多く見てきました。
優れたコミュニケーション能力、高度な技術を持っているにも関わらずです。
この記事を読んで「基本情報なんていらない!」っと思っていたけど、頑張って勉強してみようかなっと思うきっかけになれば嬉しいです。
ではでは、ありがとうございました。