現役インフラエンジニアが客先常駐・社内を経験して得た具体的な見解

こんにちは。マコトです。

大阪のシステム会社でインフラ構築業務を中心に、プログラマーやシステム保守業務も経験してきました。

 

インフラエンジニアの業務は大きく客先で常駐してサーバ構築や保守をするケースと社内インフラやクラウドエンジニアとして社内で作業する2つのケースに分かれます。

 

この記事では、

 

・インフラエンジニアって客先常駐と社内どっちがいいの?
・客先常駐インフラエンジニアのメリット・デメリットって何?
・インフラエンジニアが客先常駐する時の注意点は何?
・客先常駐インフラエンジニアが向いている人ってどんな人?

 

上記のような疑問にお答え出来たらと思います。

 

私自身は客先常駐も社内もどちらも経験しているので、それなりに客観的な意見として有益な情報をお伝え出来るんじゃないのかなと思っています。

 

インフラエンジニアの客先常駐は社内SEと比べると色々大変

 

まず、客先常駐と社内どちらも経験した立場から

 

客先常駐と社内SEどっちがいいの?

 

っていう結論的な内容になりますが、私は圧倒的に社内SEだと思います。

 

詳細の理由は後の章でご説明しますが、客先常駐はせっかく一生懸命就活して正社員になったのに正社員の恩恵を十分に受けれない点なんですね。

 

客先常駐を経験してみないと分からない苦労が色々あって大変な訳です。

 

なので、この記事のスタンスとしては私の実体験に基づいた結果「客先常駐より社内SEになった方がいい」っていう方向性になっていますので、あらかじめご了承頂ければと思います。

 

私が体験した客先常駐インフラエンジニアの苦労話

 

では、具体的にどんな苦労があるから客先常駐より社内SEの方がいいの?っていう話に進めていきますね。

 

分かりやすくお伝え出来たらと思うので、私が客先常住した時の苦労話をストーリー形式でお伝え出来たらと思います。

 

エンジニア歴3年で大規模PJのリプレース案件で単身客先常駐へ

 

私が客先常駐を体験した時ですが、当時社会人3年目くらいでようやくインフラエンジニアの「いろは」くらいは分かってきた時期でした。

 

基本情報処理技術者の教本に書いてある内容はなんとなく分かると言い換えたらイメージしやすいかもしれません。

 

そのタイミングで所属している会社では社内で扱える仕事が少なく、回ってきた仕事は全て経験豊富な先輩社員に取られてしまう状況で、未熟な私は社内で仕事を与えてもらえない状況となっていました。

 

当然会社的にはぼーっとしている社員に支払う給料は無いので、社外でのインフラ案件を探して営業をすることになり、とある大手のシステムリプレース案件のお仕事を担当することになりました。

 

契約形態は派遣となり、客先で常駐することなりました。

数年単位の大規模PJだった為、上司からは「しばらく客先で頑張ってこい」って言われたことを今でもよく覚えています。

 

責任逃れや圧力をかけてくる派遣社員たち

 

3年目の私が配属されたチームは10人くらいのチーム編成になっていて、開発チームとインフラチームに分かれていました。

 

私はインフラチームに配属されましたが、そのチームの要員は全て別々の会社から派遣された社員で構成されていて、所属会社は全員違うという状況でした。

 

で、そこに所属している人の雰囲気なんですが、言葉を良く言えば「個性が強い人」が多く、悪く言えば「コミュニケーション能力が低い」人達が比較的多い現場でした。

 

ある人は保守的過ぎな性格で、めんどくさい仕事や上司の判断が必要な業務は責任を負いたくないからなのか、一切引き受けなかったり、

 

ある人は高圧的な物言いをしてきて「あーいえばこーゆう」タイプだったので共同作業をする時なんかはめちゃくちゃ気を使いましたね。 

 

社内であれば、上司に相談してその場を改善する取り組みも提案してくれたりしたかもしれませんが、全員違う会社から派遣されたチームだったので、意思統一なんて全く無く、「与えられた仕事をミスすることなく遂行する」こと以外興味を持たない現場でした。

 

スキル不足が精神面にもダメージを負う

 

エンジニア業務は高いスキルを持っていれば評価が高く、ポジション取りもしやすいですが文系出身のインフラ歴3年目の私はまだ素人に毛が生えた程度のスキルレベルでした。

 

なので、チームのミーティングで打ち合わせをしていても、会話内容で出てくる技術用語やビジネス用語も分からないことが多く、打ち合わせが憂鬱だったのを覚えています。。

 

社内であれば気の知れた先輩に「あれってどういう意味だったんですか?」と聞けますが、会社が違う年の離れた人にそんなざっくりとした質問は出来ません。

 

その結果、打ち合わせ内容が理解出来ていない状態で作業を進めてしまい、認識間違いから起こるミスをしてチームに迷惑をかけることが時々ありました。

 

そんな自分が嫌になって、客先常駐3か月目で軽く心を病んでいた記憶が今でも残っています。

 

気づいたら所属会社への意識も変化する

 

客先常駐するまではほとんど会社で作業をしていたので、自分の机にも愛着があって対面や隣に座っていた先輩ともそれなりにコミュニケーションを取れていたので、自分の会社に出社するのは比較的好きでした。

 

ですが、客先常駐をしばらく続けていると所属している会社への心境も徐々に変化していきました。簡単に言えば帰属意識が無くなる感じですね。「自分って何の為にこの会社に所属しているんだろう?」とか「月1回会社に帰るのめんどくさいな・・」っと所属会社に出社するのが段々嫌になっていくんですね。

 

また、派遣で客先常駐になると派遣先の業務時間に合わせることになるので、所属会社の規則は関係無くなります。

 

例えば所属会社がフレックスタイムを採用していても、常駐先が採用していなければ、利用出来ません。就業時間も所属会社が7時間半でも常駐先が8時間なら8時間働く必要があります。

 

こんな感じで客先常駐をすると自分がどこの会社に所属しているのか分からなくなる現象を味わうことになると思います。

 

いつまで続くか分からない現状に将来が不安になる

 

個人的にはこれが一番しんどかったですね。

 

具体的に半年とか期間が決まって入れば、「もう少しの辛抱だ」っとモチベーションを維持出来たと思いますが、大規模なPJだったのでいつまで働く必要があるのか一切目途が分からない状況に不安しか無かったですね。

 

自分でコントロール出来ない領域が増えすぎるとストレスを感じるタイプだったので、ネガティブな意識が高まり、エンジニアとしての将来を悲観視する日々がしばらく続きました。

 

最終的に限界を超え、所属会社の上司に申し入れる

 

こんな状態を1年ちょっと続けていた時、ついに自分の中で精神的な限界を感じて所属会社の上司に相談しました。

 

相談というか要望ですね。

 

「この案件から脱退出来ないのであれば、会社を辞めます」と宣言しました。

 

当時比較的従順な性格だった私が会社を辞めますと宣言をしたことに上司もびっくりしたのか派遣先の方に申し入れをして頂きようやく社内のインフラチームに戻ることが出来ました。

 

もし、あなたが今客先常駐をしていて、私と同じような環境で悩んでいるなら迷うことなく上司にまずはアラートを上げてください。

 

アラートを上げても相手にしてくれないようだったら、残念ですが今の会社を辞める決断をすることも検討しましょう。

 

今の時代、IT業界は選択肢はたくさんありますので今の環境に固執する必要は全く無いと思いますね。

 

もちろん、メリットもあります

 

ここまで読んでもらったあなたは、「客先常駐って怖い・・、やる意味なんて全く無いの?」と思われるかもしれません。

 

もしそう感じているなら、それは違うので訂正させて下さい。

 

1年程度の経験ですが、客先常駐をしてよかった点もあります。

 

嫌でもスキルアップする

 

客先常駐をすると社内SEと違って頼れれる人がいないので、与えられた仕事は自分で全部やりきる必要があります。

 

これは所属会社の上司の狙いでもあると思いますが、敢えて厳しい環境に身を置くことで嫌でもスキルアップして底力を付けることが出来るんですね。

 

私はこの現場でLinuxのコマンド操作はある程度マスター出来ました。

また、スケジュール管理や対外コミュニケーション力を養うことが出来ました。

この経験は11年目の今でもめちゃくちゃ役に立つスキルになっています。

 

自分の意見をはっきり言う癖が出来る

 

私は元々控えめな性格で、自分の意見を周囲に伝えるのが苦手なタイプでした。学生時代はこんな性格でもある程度やっていけるのですが、客先常駐先ではぶっちゃけやっていけません。

 

前述の通り、自分よりキャリアがあって、スキルがあって、個性が強い人ばかりの環境下では精神的にやられてしまいます。

 

例えるなら、サバンナにいる小鹿のような存在では、チーターやゾウ、ハイエナ等それぞれが強くて特徴を持った存在がウヨウヨいる環境ではすぐにやっつけられてしまうんですね。

 

最初は性格を変えるのに本当に苦労しましたが、死活問題だったので少しずつ意見を伝えるように努力しました。

 

今では所属会社の部署№2で年上の先輩に対して指示をさせて頂くポジションになりました。

 

客先常駐インフラエンジニアはこんな人が向いていると思う

 

社内SEと客先常駐を経験した私が思う客先常駐インフラエンジニアに向いている人はこんな人です。

 

1.自分のスキルに一定の自信があり担当する業務を一人で解決できる人

2.自分の意見をしっかり伝えることが出来る人

3.所属会社のルールに縛られず、上司の監視下で仕事をしたくない人

4.スキル不足の自覚があり、厳しい環境に身を置いてスキルアップしたい人

 

上記の条件に合致するなら、客先常駐はメリットもありますのでありだと思います。

 

【結論】インフラエンジニアを健康的に続けるなら社内エンジニアがよい

 

結論ですが、前述している客先常駐に向いている条件に合わないなら、社内のインフラチームに身を置くことをおすすめします。

 

精神面でも社内SEのほうが健康的に過ごすことが出来ると思うし、何よりあなたが今の会社に入社したのは所属会社の環境や条件が良いと思ったから入社した訳で客先常駐するとその恩恵は半減してしまいますからね。

 

スキル不足は社内の案件でも上司と相談すれば、対策することが出来ると思います。

例えば、技術研修を受けに行くとかオンライン学習コースに申し込んで勉強するとかですね。

もし今所属している会社が派遣案件メインの場合は、社内SEに特化した転職サイトもあるので、一度確認してみて下さい。

 

>>社内SE転職ナビ

 

スキルに自信があって、給料アップ目的ならフリーランスもあり

 

現時点でインフラエンジニア歴が長く、自分で案件を回せるようなスキルを持っているならフリーランスになるのも1つの手です。

 

客先常駐と同じような作業スタイルですが、フリーランスであれば所属会社の手数料(利益分)をそのまま自分の収入にすることが出来るので収入が大幅にアップするケースが多々あります。

 

以下のフリーランス案件サイトはエンジニアに特化しているので、一度チェックしてみて下さい。

 

>>midworks

 

>>レバテックフリーランス

 

>>フリーランススタート